コラム

コラム「医療事業者がクラウドサービス導入を検討する場合の重要な視点」

 一般的にクラウドサービスは提供価格が安い、他の施設との連携が容易である、自前で保守管理をする手間が省けるなどのメリットが多く、普及拡大の可能性があると言えます。また、クラウドコンピューティングはアプリケーションやプラットフォーム、サーバーは、ネットワークの向こう側に存在するのも特徴で災害対策の機能も果たすとの期待も昨今高まっています。電子カルテや*PACSといったアプリケーションだけではなく、経営支援システムや臨床検査関連システム、調剤薬局向けシステムなどの様々なサービスにおいて活用が始まっています。そして、クラウド事業者にてサービスを集約一括管理することで、サービス提供コストを下げると共に、収集されたデータを活用した二次的なサービス提供、いわゆるビックデータの活用も期待されています。
しかし、医療業界の現状は同じ医療を提供をしてはいても、そのシステムは各医療機関ごとに個性(システムの作り込み)があり、それぞれユニークなシステム運用がなされていることが実情であり、いちがいに汎用的なクラウドサービスの提供によるコストダウンを望めない現実もあります。そして何より患者情報という「個人情報」あるいは「プライバシー情報」がそのほとんどを占めており、情報セキュリティの担保を強く望まれています。
そこで今回の連載では、クラウドサービスの利用を考えるときに避けて通ることができない、患者情報の保護における医療機関の「責任」のあり方について述べてみたいと思います。

*PACS~医療用画像管理システム(Picture Archiving and Communication System)

*この記事は「CBnewsマネジメント」に連載したものを(一部改訂し)掲載しました。

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著者プロフィール

株式会社ビジネスブレイン太田昭和
情報セキュリティ研究所 所長 小田部 昭(こたべ あきら)

  • セミナーや講演活動
  • 1994年からネットワーク運用管理関連のセミナーや講演活動を開始。
  • 1998年からネットワークセキュリティ及び情報セキュリティ関連のセミナーや講演活動を開始。併せてネットワークマネジメントシステムの構築を実施。
  • 2003年から個人情報保護と情報セキュリティ関連のセミナーや講演活動を開始。

個人情報の保護と情報セキュリティに関する研修やセミナー、講演を、2003年から年間約120回を実施。
医療機関(120病院),自治体/教育機関(52団体),金融/民間企業(33法人)の職員や社員研修を併せて実施。2014年11月時点で、約59,000名が受講。

■医療機関や自治体において、情報セキュリティポリシーの策定やIT-BCTの策定、リスクアセスメントや情報セキュリティ内部監査を数多く実施。

 

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