経理業務の包括的アウトソース化を実現し、顧客企業自社リソースの余力創出、業務改善に貢献
取組概要
会社概要
- 年商 2兆円
- 製造業
- 東証一部上場
支援内容
- 経理業務の標準化/シェアード化推進支援
- BPOサービスの提供
サービス開始
- 2019年下期〜
BPOスコープ
- グループ会社経理:連結決算・開示、財務、税務(税効果会計)
- 子会社経理:単体決算、出納(入金、支払)
体制(2020年10月現在)
- 管理者:1名、SV・OP:40名
全体イメージ

持ち株会社におけるグループ経理業務、各社にまたがる各社の経理業務のうち、定型と判断した業務について、当社にて実行。
背景
M社は、コアコンピタンスを生かした事業多角化を目指しているが、一方で、人材確保は今後ますます難しくなる点から経営資源の最適配分の一環として、聖域を設けないバックオフィス業務のアウトソース化を企図した。
また、来たるDXに備え基幹システム刷新にも取り組んでおり、BPOベンダーにはその柔軟な対応もミッションとして掲げられた。
本件イメージ

委託範囲が広範にわたる点、各種並行プロジェクトと整合を取っていかないといけない点が本件の特徴。
聖域を設けないアウトソース化推進
M社は平易な業務から高度な専門知識と判断を伴う業務まで、自社のコアではない業務のアウトソース化を徹底的に進めている。
その中で、BBSは経理業務における、出納領域、決算領域、財務領域の定型化可能な業務を徹底的に抽出し、受託している。
調査開始から約1年半かけて、五月雨式に移行・運用を行い、安定化を実現した。
定型業務における一定程度の品質が評価され、高度な専門知識と判断を伴う業務へのアウトソース化拡大を打診されており、更なる自社リソースの戦略的業務(財務・税務戦略立案・実行、管理会計強化等)への集中を狙っている。
本件イメージ

約1年において、3段階で多岐にわたる領域の移行を実施した。
基幹システム刷新の顧客リソース余力創出と柔軟な対応
M社では、基幹システム(ERP)刷新を経営課題として抱えており、BPO導入以前から刷新が決定していた。
当社はまず、刷新前のシステムにおける業務の移行・運用安定化に取り組み1年半かけて安定化を実現させ、そこで得た業務ノウハウをベースに、顧客企業の負荷・コストを抑えた基幹システム刷新対応を実現する予定である。
また、当社のアウトソースサービス提供により、基幹システム刷新プロジェクトに必要なM社要員の余力創出にも貢献している。
業務の可視化による改善の進展
コロナ禍により、出社が制限される中で、紙証憑の取り扱いに係る問題が顕在化。
M社オフィス、及び熊本のオフィス双方をテレワーク可能とするため、紙面でのやり取りが行われている業務の抽出・ペーパーレス化の課題解決に共同で取り組み、現状郵送をベースとした書面でのやり取りを、スキャンデータを介した書面のやり取りをリアルタイムで行うように変換し、コロナ禍の中でのテレワーク対応推進を実現した。
また、両社共同でアウトソーシングのサービス提供に係るKPIを設け、毎月の定例でその推移を双方で確認することにより、課題の定量的影響把握と、双方にとって有効な改善策の検討・実践を行っている。
本取組みによる成果
- 社内プロジェクト(基幹システム移管)に振り向ける余力を創出できた
- 業務の可視化(マニュアル化)が進んだ
- 業務遂行状況の可視化(ミスの発生状況、従事工数)が実現し、改善の対象が明確になった月次の振返りで両社の現場間で議論を重ねることで着実に業務改善が進んでいる
- BPOを契機に標準化・ペーパーレスが進んだ(特に出納業務)