システム導入支援(受入テスト支援・移行支援)

背景

一般的なシステム導入を請け負うベンダーの作業範囲は、要件定義~システム構築とその導入支援までが対象となりますが、新業務の最終具体化や検収にあたる受入テストの実施とその準備、新システムへの移行データの作成は含まれていません。システムは構築できたが、これらの作業がスムースにいかないことでプロジェクトが遅延するケースが多くあります。

  1. 新業務の具体化・定着化

    システム導入の上流工程で業務要件定義が実施されるが、この主な目的はシステム機能を洗い出すことであり、最終的な新業務の稼働に向けた準備、新業務の実行においては、発注者側が担うこととなっている。この新業務の準備には業務マニュアルや手順書を作成することが一般的だが、この取り纏め作業の担当者が不在のままシステム構築が進んでしまい、システム稼働が遅延するまたは、最終的な期待効果が得られない。
  2. ユーザーの受入テスト

    システム構築が完了した後には、検収を発注者側で行うことが必須であるが、この検収作業は膨大な作業であり、必要な手順を踏んで実施しないと本来の検収がされないまま受入れてしまう。その後には、機能改修が発生する可能性が大きくなり、この機能改修には別途、追加の費用と時間が発生してしまう。
  3. 移行データ作成

    システム導入では現行システムからプログラムを介してデータ移行を実施するが、この時、完全に自動化して移行できないデータや、現行ではマニュアル管理をしているデータを初期投入しなければならないことが発生する。このとき、新システムに投入するための移行データの作成は発注者側作業であるが、このデータ作成は多数の人員が必要となり、また、定常業務外の作業ということから、スケジュール通りに進まないことや、作成データの精度が低く利用価値が低下してしまう。

システム導入時のユーザー受入支援の狙い

BBSは業務・システムに精通したコンサルタントと経験豊富な実績に基づくアプローチにより、発注者側のシステム担当者と業務ユーザーが担うべき作業をより効率的・効果的かつ精緻に実施いたします。

  1. 最適業務の確立とそれに伴う最適システムの確立

    システム導入プロジェクトのシステム特性を理解した上で効率的・効果的な業務を組み立てます。この組み立てとは、資料上に表現するのではなく、実行できることを最終目的として進めていきます。業務マニュアルの作成といった単なる資料作成ではなく、詳細な課題の抽出やシステムとのかい離を洗い出すことをはじめ、新業務を短期間でより多くの関係者に浸透させるために最適なトレーニング方法の立案から実行までも対応いたします。
  2. 管理データの精度向上

    システムが経営的に重要な道具であることの理由の一つは、ビジネスにおける資産となるべきデータを蓄積することが出来ることが挙げられます。このデータは単なる蓄積ではなく、分析等の二次活用することでさらに価値が生まれます。新システムを単に稼働させたときには、このデータは空の状態ですが、システム利用の観点からは、過去のデータを新システムに格納(移行)することは重要となります。
    この稼働時のためのデータ作成は実績に基づいた方法・ステップにより実施することで短期間、より精度の高いデータ作成が可能になります。このデータ作成は新システム稼働と同時に投入したコストに対する効果を即時に得ることができるようになります。
  3. 構築システムの稼働推進

    検収としての受入テストはシステム開発の手法として、どのような箇所を確認するのか、どのようなデータを利用するのかなど、一定のスキルが必要となります。一定の方法論に則った受入テストの実施により、短期間、より精度の高い確認が可能となります。このことは、結果的に構築されたシステムをより短期間、低予算で稼働させることで新業務のスムースな開始につながります。

フレームワークとアプローチ

新業務の確立、データ移行、受入テスト支援において、プロジェクト体制では、システム担当、ユーザー担当の双方の立場に参加して、プロジェクト内で発注者側が実施しなければならない作業を実行いたします。

フレームワークとアプローチ