株式会社九州屋様

社内全部門の意志を集約。経営判断・戦略策定がスピードアップ。

社内全部門の意志を集約。経営判断・戦略策定がスピードアップ。

お客様プロフィール

株式会社九州屋

設立:1974年

事業内容:青果小売業
年商:213億円(2007年3月期)
資本金:27,725万円
従業員数:1,117名(正社員307名)
https://www.kyusyuya.co.jp/

佐藤 純 氏
佐藤 純 氏

株式会社九州屋
執行役員 経理部長

導入データ

導入期間:7ヶ月
目標:各種データ管理を一元化し、経理業務の効率化を図る
PJの特長:全社的なシステム化計画を行った後に、ACT-NetProの導入・定着化を進めた

概要

BBSの企業システム診断で問題視された、店舗別・組織別の縦割り経理構造。さらなる多店舗化、そして来たるべき将来の株式公開に向けて、ACT-NetProを中心とする社内全部門の情報集約化を行い、経営陣から店舗スタッフに至る意識改革を実現した。

導入背景

求めたのは、業績の拡大を支え、株式公開も視野に入れた会計システム

当社は創業30年で70店舗を数えるまでに急成長した会社であり、今後もさらなる成長を目指して多店舗化を推進しています。
しかし、業容・業績のさらなる拡大を図り、将来的な株式公開を目指す上で、既存の会計システムは機能面や運用面で多くの課題を抱えていました。

たとえば、伝票類と帳簿、決算書など、会計処理のフェーズごとにデータが連動していないため、入力、チェックといった作業が複数回必要になっていました。これが作業効率の低下や入力ミスの増加につながり、特に決算期などは経理スタッフが夜遅くまで業務に追われる有様でした。

今後も店舗数が増えるたびに作業量の増加が予想されるため、各種データ管理を一元化し、将来的な店舗増や組織変更にも対応できるような会計システムの構築が必須と考え、刷新を決定しました。

選定理由

経営全体を見渡せるBBSだから、導入~運用までベストなパートナーとなり得る

実は、BBSさんには、数年前にも企業システム診断を依頼した経緯があり、その際にも既存の会計システムの問題点を指摘されていました。当時は時期尚早との判断で刷新は見送られ、資金繰りのシステムの開発のみをお願いしたのですが、その際の丁寧な対応ぶりや、的確で詳細な提案が強く印象に残っていました。

そこで、今回の導入にあたっては、すでに当社の業態や組織を詳細にご理解いただいており、対応や提案力にも信頼のあるBBSさんに真っ先に声を掛けたのです。
また、短期間・低コストで導入可能で、必要に応じてカスタマイズや将来の拡張が容易な会計パッケージソフト「ACT-NetPro」を有していたことも、BBSさんを選んだ理由の一つです。

導入プロセス

あらゆる部門を開発に参加させ、改革に向けた意識を高める

会計システム導入にあたっては、経理部門だけでなく、販売、人事・給与、購買、総務、経営企画など、あらゆる部門にインタビューを行いました。
これはただ会計ソフトを軸にして社内全部門の情報を集約し、事務処理の効率化や、経営判断および戦略策定のスピードアップを図るという目的があったためです。

こうした綿密なコミュニケーションをとるために、導入までの1年間は、BBSさんにほぼ毎日のように来社いただくなど、熱心に対応していただけました。
システムについては全くの素人である社員に対して、親身になって、粘り強くコミュニケーションをとっていただけたことに、心より感謝しています。
また、会計システムと連携させる既存の人事・給与システムなど、今回BBSさんの管轄でない面でも、さまざまなアドバイスをいただけ、非常に良いパートナーだと評価しています。

会社の情報ソースは「店舗」であり、各店舗の情報を詳細かつスピーディーに集約するためには、システムの整備はもとより、店舗スタッフの協力が欠かせません。今回のシステム刷新にあたっても、各スタッフにその意義や、新しい情報入力の仕組みを理解させることが重要でした。
既存システムに対する慣れもあって、当初は「入力項目が増えて作業が大変になる」との不満も上がってきました。

しかし、BBSさんの丁寧な導入指導もあって、実際に導入を進めていくうちに「入力時の負担は増えるものの、一度入力してしまえば、その後の手間が省け、トータルに見れば効率が上がる」ことが理解されるようになりました。既存システムの場合、一度入力した後も、本部の要求に応じて過去のデータを再度参照する機会が多かったため、そうした二度手間が一掃できたことは、店舗側にとっても大きなメリットがありました。

導入効果

初めての決算で目に見える導入効果が見られた

ACT-NetProの導入効果としては、まず情報管理を一元化したことで、二重入力や検算といった作業負担が軽減され、作業時のミスも減少したことが挙げられます。特に、導入後初めての決算では、経理スタッフの残業が減るなど効率化の効果が目に見えて現れ、非常に喜んでいます。

また、これまでの組織別に集計していた店舗データを、「路面店」や「テナント店」といった店舗形態ごとの分析や、地域ごとの分析、オーナーごとの分析など、自由に組み合わせて分析できるため、出退店計画の戦略立案が非常に効果的になりました。さらに、店舗の増加や将来的な組織変更にもスムーズに対応できるなど、管理する側としても大きなメリットを感じています。

こうしたシステム自身の便利さはもちろんですが、システムを駆使して業務効率を向上させようという意識が、本部、店舗を問わず、スタッフ一人ひとりに根付いたことが、より大きな効果だと思います。BBSさんからの質問に答えることで、普段は意識していなかった業務プロセスのムダや改善点などが浮き彫りにされ、自分自身で意識するようになる。これは通常の業務からでは得難い経験であり、本部、店舗ともにスタッフの全体的なレベルアップにつながったと評価しています。

カスタマイズ機能の活用でさらなる改善へ

今回のシステム導入により、従来以上に豊富で詳細な情報が管理できるようになったわけですから、今後はこれらの情報をどう活用するか、が私たちの課題です。まだ導入から一度の決算を経過しただけであり、その結果を経営分析に反映していくのはこれからですが、BBSさんにもアドバイスをいただきながら、経営判断の効率化や戦略化に活用していきたいと考えています。

また、「ACT-NetPro」のカスタマイズ機能や拡張性を活かして、当社の使い勝手に応じた改善を加えていくことでさらなる効率向上を図りたいと思っています。BBSさんには「システムが完成したら終わり」ではなく、導入後もコミュニケーションの機会を設けていただいているため、管理スタッフや店舗から出てくる要求をご理解いただき、当社にとって最適なシステムへと進化させていきたいですね。