山陽電気鉄道株式会社様

グループ経営再構築、経理業務の改善…様々な課題に応えたACT-NetPro

グループ経営再構築、経理業務の改善…様々な課題に応えたACT-NetPro

お客様プロフィール

山陽電気鉄道株式会社

設立:1933年6月

事業内容:運輸・サービス業
年商:単体211億円、連結536億円(2007年3月期)
資本金:100億9,029万158円
従業員数:単体954名、連結1,977名
http://www.sanyo-railway.co.jp/

水谷 大輔 氏
水谷 大輔 氏

山陽電気鉄道株式会社
総務本部 主査

導入データ

導入期間:12ヶ月
目標:グループ会計システムの基盤構築
PJの特長:OneDay Session、システム診断実施後、ACT-NetProおよび周辺システムの導入・開発・定着化を行った。

概要

創立以来1世紀もの間、兵庫県内を中心に地域社会の暮らしを支えてこられた山陽電気鉄道株式会社様。幅広い業種に展開するグループ企業をまとめあげ、スピーディーかつ省コストな経理業務を実現する、全く新しい会計システムのご要求に、BBSのコンサルティング力とACT-NetProの柔軟な拡張性で取り組んだ。

導入背景

「連結での成長」を旗印に、旧来のシステムを一新

当社では、「連結での成長」を目指しグループ経営の再構築を進めてきました。経理業務においても様々な改善活動を行ってきましたが、金融ビッグバン以降の度重なる法制度改正への対応や管理部門の合理化などにより、経理スタッフの業務量は増大の一途でした。一方、旧会計システムは1988年の稼働から18年が経過しており、老朽化とCOBOL技術者不足により変化への迅速な対応ができなくなっていました。

そこで、まずBBSさんのシステム診断サービスを受け、業務とシステムの両面から現状確認と課題検討を行いました。その上で、以下の3つの方針のもと、パッケージベースでの会計システム再構築に着手したのです。

  1. グループ会計システムの基盤構築

  2. 保守が容易なシステムへの全面刷新

  3. 業務変更は最小限に抑え早期のシステム稼働を実現

これらの条件を満たしたのが、ACT-NetProでした。

選定理由

約70項目の比較評価を経てACT-NetProを選定

パッケージ選定にあたっては、複数製品について約70の評価項目を設定し様々な観点から評価検討しました。
中でもACT-NetPro採用の決め手となったポイントは下記の3点です。

  1. 必要十分な先進機能を備えていたこと

    鉄道業特有の経営情報を取り出せる管理会計機能、操作性の高いユーザーインターフェース、発生源入力をサポートするワークフローなど十分な機能を備えていました。
    また、内部統制機能も充実しており、管理統制面の改善にも寄与するのではと感じました。
  2. グループ共通会計システムへの対応も可能だったこと

    「連結での成長」に向けたグループ会計システムの基盤整備という方針に対し、複数会社管理に対応していることはもちろんのこと、完全Web対応システムによる子会社展開の容易さを高く評価しました。
  3. BBSの導入サポートに全幅の信頼を持てたこと

    鉄道事業会計規則に則った独自開発のシステムからパッケージへの置き換えとなるため独自性の考慮が必要であると同時に、少数精鋭で日々の業務もこなさなければならない当社メンバーの作業負荷を軽減できる導入手法をとらなければなりませんでした。BBSさんなら当社のことを十分理解していただいており、提案型の手厚い導入サポートをしていただける、この会社となら一緒にやっていけるという確信が持てたことは決め手の1つとなりました。

導入効果

科目体系の再構築にBBSの全面サポートが貢献

導入に際して、最も重要で苦労したのが、科目体系の変更でした。旧システムでは鉄道事業会計規則に則り、款・項・目・節の科目体系の中で勘定科目や相手先、工事名、消費税区分を組み合わせて1つの科目としていましたが、ACT-NetProでは款・項・目・節の科目体系は維持しながらもそれぞれ個別の管理項目に分解しました。
如何に科目体系の変更を最小限に抑えるかということが課題の1つでしたが、BBSさんの全面的なサポートもあり無事クリアすることができました。

導入プロセス

狙い通りの導入効果に加え、若手社員の成長にも寄与

ACT-NetPro導入による効果は3つあります。

  1. 経理業務の効率化

    Web現場入力モジュールを利用して各部署から直接伝票入力が可能になったことで、各種チェックや承認などの伝票確定処理が非常にスムーズになりました。伝票パターン入力機能も伝票業務の効率化と入力ミス削減に役立っています。
    また、充実した検索・照会機能により無駄な帳票印刷が減り、コスト削減につながっています。
  2. グループ子会社への展開に向けた足がかりができた

    パッケージを適用できたことで保守運用性も向上し、グループ共通会計システムの実現も現実的になりました。
    実際、パイロット運用ではありますが、子会社1社への導入が完了し順調に稼働しています。
  3. システムの運用管理レベルの向上・安定化

    ACT-NetProは、マイクロソフトの技術を採用しているので周辺システムとの親和性も高く、運用管理の人材も確保しやすいため、システム運用管理レベルの向上・安定化につながっています。今後システム変更や拡張が必要になった場合でも、迅速な対応ができるのではないかと思っています。

    今回の会計システム再構築プロジェクトには若手メンバーを投入しました。将来会社を支えていく彼らにとって非常に貴重な経験をしてもらえると考えたからです。実際、プロジェクトを通して当社経理業務の現状や今後の課題はもちろんのこと、これまで知識の乏しかった最新のIT事情についても理解を深めることができました。

    おかげで、当社のシステム全般を運用・管理している山電情報センターとのコミュニケーションにおいても、意思疎通が格段にしやすくなりました。合わせて、BBSさんの仕事ぶりを目の当たりにすることで、仕事に対する取り組み姿勢という点で大きな刺激を受けたことも、お金には換算できない効果があったと思います。

導入に際しての迅速で細やかなケアが、高い導入効果を生んだ

ACT-NetProを導入して最も満足していることは、パッケージを利用する際の様々な問題や要望に対しタイムリーかつ真摯に向き合い対応していただけるという点です。これは我々ユーザーにとって非常に重要なポイントであり、パッケージ導入効果を高めていく際に欠かせない要素であると思っています。

さらに、ACT-NetProが持つWeb現場入力モジュールは驚くほどスムーズに現場部門へ導入することができました。現場担当者たちもストレスなく新システムでの業務を進められているようで、クレームも全くと言っていいほど上がってきていません。導入当初は現場展開を一番心配していましたが、それが杞憂に終わったことはうれしい誤算でした。

今後も様々な法制度の変更や経営環境の変化が予想されますが、バージョンアップや各種提案などタイムリーなサポートを期待しています。また、将来的なグループ会計システムの実現に向けて、引き続きご協力いただきたいと思っています。