上場準備を進めている企業に提案をした際の一場面を紹介します。
監査法人から管理体制の脆弱さについて指摘を受けたそうで、管理体制を早期に上場企業レベルに引き上げたいと要望されていたため、業務改善についての提案をしました。
このようなやりとりがあり、この時はご支援に至らなかったのですが、約1年後再び同じ内容でご相談を受け、結果としてご支援させて頂きました。
当初提案させて頂いた後の状況をお聞きしてみたところ、社内人員のみで対応を進めたものの通常業務と同時並行で行うのが困難だったようで、作業は途中で頓挫してしまい、結局業務改善が進まないまま時間が経過してしまったそうです。
また業務フローと業務記述書を作成されていたので拝見させて頂きましたが、途中段階ということを考慮しても、内部統制監査の目線で見て相当手直しが必要な状態でした(結局は作り直しが必要)。
今回のケースでは、自社対応を選択した結果、残念ながら業務改善の達成に1年程余計に時間がかかってしまいました。
短期間で上場企業レベルの管理体制構築を達成する必要がある場合は、コストはかかりますが、外部の専門家に依頼することが目標達成への近道となると思います。
もちろん各社の状況はそれぞれ異なりますので、外部の専門家に依頼することが必ずしも正解と言い切れませんが、まずはクリアすべき課題、現在の人員体制、目標上場時期まで残された期間を勘案しつつ、外部に相談すべきかをご検討頂ければと思います。