人事制度構築支援
近年、優秀な人財の確保は企業にとって重要な経営課題となっています。年功序列や終身雇用といった従来の雇用慣行が見直され、転職が一般化するなか、職場環境や人間関係の悪化、キャリアの不透明さ、報酬への不満など、離職の背景には複合的な要因が絡んでいます。こうした課題に対し、企業が取り組むべき施策の一つが「キャリア制度の見直し」です。
民間調査によると、入社4年目をピークに成長実感や挑戦機会が減少し、とくに入社5年目〜7年目の若手・中堅層ではキャリア形成の停滞が起こりやすい傾向があります。この時期に「企画提案の機会」や「マネジメント経験」が減ることで、キャリアへの不安が高まり、早期離職や最低限の業務しか行わない「静かな退職」が起こりやすくなっています。
このような状況を打破するため、一部の企業では社員の主体性を尊重した人事制度の導入が進んでいます。例えば、社内イベントで他部署の業務を知る機会を設けたり、社内副業制度を設けて希望部署での「お試し勤務」を可能にしたりするなど、社員が自らのキャリアを考える仕組みが整えられています。実際、社員自身が希望して異動した場合の方が、会社主導の異動よりも働きがいが高まるという調査結果もあります。
BBSでは、社員の離職や中堅層の人財確保を課題としている企業に対して、単線型から複線型キャリア制度への移行を支援しています。複線型制度では、管理職だけでなく専門職やプロジェクトリーダーなど、個々の志向や強みに応じた多様なキャリアパスが選択可能となります。マネジメントスキルを伸ばして役職をめざす道、専門性を高めてエキスパートとして活躍する道など、それぞれの意思が尊重されることで、社員は納得感を持って働くことができ、モチベーション向上と離職防止につながります。
とはいえ、制度の導入だけでは十分ではありません。離職対策の本質は、社員一人ひとりと向き合う姿勢にあります。他社の成功事例が自社にそのまま当てはまるとは限らず、離職の原因によって必要な対策は異なります。定期的な1 on 1ミーティングやエンゲージメント調査を通じて社員の声を拾い、キャリアパスの明確化やスキルアップの支援など、成長実感を得られる環境づくりが求められます。
私たちBBSは、G-SPECというコンセプトのもと、企業の課題を丁寧にヒアリングし、最適な人事制度の再構築を支援しています。人財の定着と活躍に向けて、ぜひお気軽にご相談ください。