新会計基準対応支援
「期中財務諸表に関する会計基準」「期中財務諸表に関する会計基準の適用指針」が2025年10月16日に公表されました。この基準の公表にともない、特定事業会社(銀行、保険会社など)を除く上場会社は、2026年4月1日以降開始する事業年度より四半期決算と中間決算を同じ会計基準で行うこととなります。
2024年4月1日以降開始する事業年度より、金融商品取引法上の四半期報告書が廃止され、第1四半期、第3四半期は取引所規則に基づく四半期決算短信のみの開示となり、第2四半期については半期報告書およびその速報としての四半期決算短信が求められています。これにともない、第2四半期において作成することとなった中間財務諸表は、「中間財務諸表に関する会計基準」「中間財務諸表に関する会計基準の適用指針」に基づき作成することとなっています。そして、上述のとおり、2026年4月1日以降開始する事業年度からは、「期中財務諸表に関する会計基準」等を適用する必要があります。新しい基準の趣旨は、期中(中間、四半期)の財務諸表に適用する会計基準を統一し、財務報告の枠組みをわかりやすくすることです。統一の方法は、基本的に中間決算の基準を四半期決算の基準に近づける方向となっています。一方で、一部新たな考え方も含まれていますので、実務上留意すべき点について考えてみたいと思います。
「期中財務諸表に関する会計基準」等の適用により、四半期決算、中間決算で会計処理に影響がある可能性がある項目のうち、とくに留意が必要な項目は以下の表の内容が挙げられます。
| 項目 | ~2026/3開始の期間 (第1、第3四半期) ~2024/3開始の期間 (第2四半期) |
2024/4~2026/3開始の期間(中間) | 2026/4以後開始の期間(共通) |
|---|---|---|---|
| 四半期財務諸表に関する 会計基準の適用指針 |
中間財務諸表に関する 会計基準の適用指針 |
期中財務諸表に関する 会計基準の適用指針 |
|
| 有価証券の減損処理 | 選択適用
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選択適用
【経過措置】 上記にかかわらず、第1四半期末日にて切放し法を適用したものとして中間会計期間末にて切放し法を適用可 |
原則 期中洗替え法 例外 期中切放し法 要注記 |
| 棚卸資産の簿価切下げ | 年度の方法により以下の1、2のうちいずれかを適用
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年度の方法により以下の1、2のうちいずれかを適用
【経過措置】 上記にかかわらず、第1四半期末日にて切放し法を適用したものとして中間会計期間末にて切放し法を適用可 |
原則 期中洗替え法 例外 期中切放し法 要注記 |
表に記載のとおり、有価証券の減損処理、棚卸資産の簿価切下げの会計処理において、これまで選択適用(ケースにより適用するための条件があります)が認められていましたが、「期中財務諸表に関する会計基準」適用後は、どちらも原則は期中洗替え法であり、従来より切放し法を適用している場合は、例外として期中切放し法が認められます。そして、期中切放し法を適用した場合は、その旨の注記が必要となります。
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