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業務・システムコンサルタントのショートコラム

業務・システムコンサルタントのショートコラム

グローバルプロジェクト ~長引くコロナ禍と各社の動向~

1.海外にて、コロナ禍の今後について思う

いきなり余談から始めさせていただきますが、著者は今年(2021年)11月よりパリにて勤務しています。
新型コロナに関していうと、さまざまな面で別世界に来たと感じる日々です。例えば先日、妻と街を歩いていた時のことです。

著者

どこのカフェも、皆マスクなし、ついたてなし、1m以内の距離で、熱烈に話し込んでいるよ……。
今日、新規感染者が1日6万人超って記事を見たよ? 自粛しないの?

妻 ※フランス滞在経験あり

いや~、これでも皆自粛しているわ。
だって、街中いたるところでキスをしていたカップルが、ほとんど見られないもの。

上記は半分冗談ですが、12月現在、フランス国内での再拡大には歯止めがかかりません。
世界的にはコロナ収束はまだ先で、自分の担当であるグローバルプロジェクトも難しい状況が続くと感じています*1。

2.グローバルプロジェクトの動向

コロナ収束が不透明ななか、最近お客様との商談でも、以下のような質問を受けることが増えてきました。

お客様

他社さんは今、グローバルプロジェクトを進めているのですか?

昨年来、海外拠点を対象とするシステム導入や業務改革に関するプロジェクトをいったん保留・縮小したお客様が、グローバルプロジェクトを再開すべきか、また再開した場合どう進めるべきか、悩まれているものと推測します。

そうした状況を受け、本コラムでは今後、複数回に分けてグローバルプロジェクトについて掲載していく予定です。
今回は私が把握している事例から、グローバルプロジェクトの動向について触れます。

まず、上述のお客様の質問に対する私の回答は、まとめると以下のとおりです。

著者

着手している例はあります。ただ、コロナ前に開始した案件を計画変更しつつ継続する、または重要な案件に絞って開始するケースが多く、手探り状態は続いています。

次項にて、もう少し詳しく触れます。

3.現在実施中のプロジェクトに関する共通点

現在の状況下であえて実施されているプロジェクトには、以下の共通点が見受けられます。
今後グローバルプロジェクトをいつ再開すべきかの判断のご参考になれば幸いです。

実施中のグローバルプロジェクトに関する共通点

No. ポイント
(1) 案件の重要度・緊急度が高い
  • 明確なデッドラインがある
    (SAP ECC6.0保守期限切れ対応、法制度対応など)
  • コロナ禍でも投資対効果が見込まれる
(2) 導入拠点側にしっかりした体制・環境がある
  • 現地法人に信頼できるメンバーがいて、コネクションもある
    (コロナ前にプロジェクト開始済み、日常の業務を通じて関係構築済みなど)
  • コロナ禍が悪化した場合も、リモートワークできるIT環境が現地にある
(3) 日本側にグローバルプロジェクトのノウハウがある
  • 過去に同様のグローバルプロジェクトを経験している
  • 海外拠点をリモートでコントロールするノウハウとIT環境がある
  • グローバルプロジェクトに精通した外部メンバー(コンサル、SEなど)がいる

まとめると、案件の必要性が明確で(上記(1))、プロジェクトを進められる環境もある(上記(2)、(3))、と理解できます。
いずれもコロナ前からあたりまえとなっているポイントですが、現状況下では重要度が増していると考えます。

とくに、上記(2)、(3)はプロジェクトを成功させる肝ですが、一朝一夕で整備できるものではありません。
この点に不安な企業様には、まずは環境整備から着手することをお勧めします。
現地法人との信頼関係構築や現地要員採用、社内の根回し、ベンダー、コンサルへの協力打診などです。

弊社はERPの海外展開など、多くのグローバルプロジェクトの支援実績がございます。
お困りの点がありましたら、ぜひお問い合わせください。

*1:コロナ禍の記述に関しては、著者の個人的な感想となります。
また、パリも公共交通機関ではマスク使用率100%ですし、衛生パスの導入など日本よりも厳しく対策している部分もあります。

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著者プロフィール

磯崎 創一郎(いそざき そういちろう)

磯崎 創一郎(いそざき そういちろう)株式会社ビジネスブレイン太田昭和
アカウンティング・コンサル本部 グローバルPMO部 マネジャー

早稲田大学政治経済学部卒業後、外資系ファームを経て、現職。SAPの大規模グローバル展開をはじめ、国内外の多数のシステム導入案件でPMO(プロジェクト管理)およびユーザー支援を担当。

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