【生成AI×VBA】すぐに始められる、タイパ重視の業務効率化

最近は、「タイパ(タイムパフォーマンス)」を意識した働き方があたりまえになりつつあります。
実際、(株)セイコーが全国の15歳~69歳の男女1,200人に対して行った調査の結果をまとめた「セイコー時間白書2025」を見ると、全年代で「必要なものに短時間でたどり着く」「無駄を避ける」ための行動が増加していると示されており、タイパを意識している人はすでに現代人の6割超に達しています。
この「効率よく、最短で目的を叶えたい」という価値観の高まりは、飲食市場でも見られます。
(株)矢野経済研究所の2024年の調査では、すし、ラーメン、うどん、焼肉など“専門性の高い業態”の飲食店の業績が回復・成長していることが報告されています。また、(株)リクルートが運営するホットペッパーグルメ外食総研の2024年12月度の市場分析でも、ファストフードや、ラーメンなどの麺類を中心とする専業店の市場がコロナ禍前を上回る規模に拡大しており、手軽さと専門性を両立する業態の伸びが顕著とされています。
つまり私たちは「何でもできる店」より「用途がハッキリしている店」を好むようになってきています。
実はこの構図はプログラミング言語にも当てはまります。
PythonやJavaScriptのように“何でもできる”万能型の言語よりも、「Excel業務を自動化したい」という目的にピンポイントで応えるVBAのような“特化型”の方が、むしろ選ばれやすい。
そして今、そのVBAが生成AIのサポートによって、「誰でも使える武器」として再評価され始めています。

本コラムでは、皆さんがVBAを始めたくなるような「おすすめポイント」を紹介します。

なぜ今、VBAなのか?

日経クロステックのプログラミング言語に関する利用実態調査では、VBAは2023年の5位から2024年は2位へ大きく順位を上げています。オランダ企業TIOBE Software社が発表した人気プログラミング言語ランキングでも、VBAを含むVisual Basicは2024年の9位から2025年には7位へ順位を上げており、再び注目を集めているといえます。
筆者も実際に日々お客様と接するなかで、VBAに関するご相談を受けることが少なくありません。

■なぜ今VBAなのか? 再注目の理由3つ

  1. 現場での根強いニーズ
  2. 他言語は利用目的が分散している
  3. 生成AI(Copilotなど)の普及による影響

まず、1つ目を見てみましょう。
VBAは、Excelを使った帳票処理やデータ管理において、依然として多くの企業で使われています。とくに中小企業や非IT部門では、業務の自動化の手段としてVBAが「最も手軽で即効性のあるツール」と未だに認識されており、昔からの根強いニーズはなくなっていません。

2つ目に他言語は利用目的が分散していることが挙げられます。
他言語としてPythonやJavaScriptは用途が広く強力ですが、「結局何に使えばいいの?」と迷ってしまいやすく、とくに非IT部門では浸透しにくいといえます。一方でVBAは「Excelを自動化したい」という明確な目的を最短で達成できる手軽さがあり、まさに“専門店”のように選ばれています。

最後に、生成AI(Copilotなど)の普及による影響が挙げられます。
Copilotのような生成AIの登場により、状況は大きく変わりました。初心者でも、「このようなExcel作業を自動化したい」と自然文で伝えるだけでコードが生成され、修正までサポートしてくれます。ローコード/ノーコードツールの使い方を覚えるよりもシンプルで、“VBAを書ける人に頼る時代”から、“自分で生成する時代”へとシフトし始めています。

VBAを始めるために生成AIを使う

実際に生成AIを使ってVBAを始めてみると、どのような良いことがあるでしょうか。一つひとつ見ていきましょう。

■生成AI×VBAのメリット3選

  1. 「わからないからできない」状態から脱却できる
  2. やりたいことを諦めなくていい
  3. 失敗が怖くなくなる

1つ目の「わからないからできない」状態からの脱却について説明します。
プログラミングがわからなくても、「このような処理をしたい」と入力するだけで生成AIがVBAコードを作成してくれます。自分の発想を自分の手で試し実現する達成感が得られ、業務改善が一気に身近になります。
実際にBBS社内のVBA研修のなかでも生成AI(Copilot)を利用して講義を行っていますが、受講者へのアンケートでは「生成AIを使ったらVBAが書けた」という声が寄せられています。
また、実行方法がわからない、つまり、そもそも生成したコードをExcelブックのどの部分に書き加えれば良いのかわからないという場合も、生成AIが画面イメージまで生成して教えてくれます。プログラミングがわからない、生成コードの使い方がわからないはVBAができない原因ではなくなりました。

2つ目の「やりたいことを諦めなくていい」点について説明します。
前述のようにVBAはプログラムがわからなくても始めることができます。「やりたいけれど難しそう」「スキルを身に付ける時間がない」「外注する予算もない」という理由で手をつけられなかった自動化も、生成AIを使用すれば一人で実現可能。ボトルネックが一気に取り除かれます。

3つ目の失敗が怖くなくなる点について説明します。
初心者が最も不安に感じるのは「VBAを組んだはよいものの、実行してみたらエラーが起こった」「エラーは起こらないが、思っていたような結果が得られなかった」といった“エラー”や“想定外の結果”などの失敗です。
でも、もう大丈夫です。エラーメッセージをそのまま生成AIに伝えれば、どこで失敗しているのか、なぜ失敗するのかなどの原因を説明してくるだけでなく、対処法として修正版のVBAコードの生成までしてくれます。
エラーの対処を通して、失敗が学びのチャンスに変わる環境が整いました。

Excelを触る時間が多い人にとって、VBAは最も効果が早く見える“タイパ”重視の武器です。しかも今は生成AIのサポートがあることで、プロ並みのコードをプログラミング未経験者でも勉強時間ゼロですぐにつくることができる、そんな時代になりました。

さあ、生成AIと一緒にVBAを始めてみませんか?
まずはあなたのExcel業務のなかで、「毎日やっていて面倒な作業」「コピペや並べ替えが続く作業」を一つ選んで、生成AIに相談してみてください。一歩を踏み出せば、仕事が驚くほどラクになります。

「もっと具体的な活用事例が知りたい!」など、ご質問・ご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。

このコラムが皆さんの日常業務の一助となりますように!