リバースメンタリングをご存じですか?

「リバースメンタリング(以下、RM)」という取り組みをご存じでしょうか?

「メンタリング」という取り組みをご存じの方は多いと思います。経験豊かな直属の上司以外のベテラン社員がメンターとなり、若手社員がメンタリングを受けるメンティーとなってペアを組み、仕事の進め方やキャリアに関する相談にメンターが適宜コミュニケーションを図り、指導や助言をすることで社員の成長を促進させる取り組みをいいます。

RMは逆に、若い世代が年配の世代の指南役になる仕組みです。
2022年に総務省統計局が実施した労働力調査によりますと、役員を除く雇用者の年齢構成は45歳以上と45歳未満の比率が51%:49%となり、45歳以上の雇用者が過半数を超えました。かつては会社のなかで教えられる側が多数を占めていましたが、急速に進む少子高齢化を背景にその比率はすでに逆転しています。
加えて、定年の延長や70歳までの雇用延長など高齢者の活用が企業の課題となるなか、DXなどに対応できる人財として活躍するためのリスキリングも重要な課題となっています。

今回ご紹介したRMは、若手社員がメンターとなりベテラン社員を指南することで以下のようなメリットが生じます。

  • 生成AIなどの最新技術に詳しい若手社員が、その技術の活用に必要なスキルや具体的な活用例をベテラン社員に伝えることができる。
  • 世代を超えた価値観の共有が促進される。
  • ベテラン社員の事業経験と若手社員の持つ最新テックに関する知見が融合することで、新たな事業創造の機会につながる。

また、実際に取り組みを進める企業では、組織の活性化だけでなく、若手社員がベテラン社員とコミュニケーション機会を持つことで、めざすべきロールモデルが明確になったという効果も出ているようです。

DXの推進やリスキリングなど、お悩みの点があれば、一度検討をしてみてはいかがでしょうか。

最後となりますが、RMを成功させるためには、かつてのように先輩が後輩を指導する、上司が部下に正しいやり方を指示するという上下の関係ではなく、フラットな関係がベースとして必要になります。
お互いの役割や仕事を理解・共有し、教える側と教えられる側ではなく、ともに刺激を与え、教え合い、成長し合う「共育」という関係を構築することが重要です。

RMという取り組みは、年功的な仕組みとはアンマッチな関係となります。役割や職務に応じたジョブ型人事制度への変革も併せて進めていくことをお勧めします。