mcframe|製造業向け基幹業務ソリューション
今回は、「ERP導入の進め方」における「システム導入」をテーマにしたいと思います。システム導入のなかでも、変更管理(BPR)について事例を交えて紹介いたします。
BPRに取り組む場合、まず、無駄の発見と、従来の常識を疑うことが、重要なポイントになります。
次に、システムで解決する前に問題の本質を考えて仕事をスリム化していきます。
→複数の外注先を渡り歩くケースでは、そのなかの有力な外注の1社に発注し、発注した外注先から別の外注先に取引するよう変える。
この場合で、もともとの発注元との直接取引がなくなることで、銀行からの融資を得にくいなどの問題が生じる零細外注先には、一定限度の債務保証を行う。
→入荷する部材を「無検査」「緩和検査」「特性検査」に分類して、入荷の窓口も分け別々の場所で受け入れることで、構内物流を整流化し、部材を探す手間を減らす。
無検査品は、入荷担当者が対応する。在庫品は直ちに入庫し、製番品は製番ごとに保管する。(受入検査の経由をなくして、物流の動線も見える化する)
緩和検査品は、入荷担当者が検査員の資格を取得して、外観検査などを行い直ちに入庫する、もしくは製番ごとに保管する。
特性検査品は、従来どおり検査資格を持つ従業員が検査を行い、倉庫担当者の引渡しで入庫もしくは製番ごとに保管する。(部門をまたぐことで滞留が生じるので、この対象品を極力減らす)
→適当な納期で部材を発注しておき、納期が近くなり生産計画が確定して本当に必要になった時に部材欠品を督促する方法(いわゆる一本釣りの納期管理)では、欠品管理がイレギュラー業務ではなく、通常業務となり複雑なシステム機能が要求されるため、仕入先に指定納期が目安ではなく、絶対に必要な時期だと思ってもらう運用に変更する。
このため、発注では次の3段階で納期のチェックを行う。
事前の納期確認作業を定着化させることで、欠品の削減を図る。
最後に、BRPを実現していくための重要な考え方である、顧客志向のレベルについて紹介します。
→「今までできたからこの先もできるだろう」の考えが根付いている。
→「○○個単位でものをつくるのが最も効率的である」の考えのもと、自分たちの都合の良いものづくり・改善活動をしている。
→「お客様の要求する単位でものをつくらなければならない」の考えはあるが、自分たちの都合を優先してしまう。
→「お客様の要求する単位でものをつくる」の考えのもと、お客様の都合を優先している。
(自分たちの都合は捨てられている)
→「ものづくりはお客様へのサービスの提供である」の考えが定着し、お客様自身が気付いていない潜在ニーズにも対応している。
いかがでしたでしょうか?
次回は「システム導入編」要件定義、カスタマイズついて説明いたします。
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