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コラム「公認会計士コンサルタント ぶっちー先生の独り言」

コラム「公認会計士コンサルタント ぶっちー先生の独り言」

第4回 工場経理部長の悩み 内製か?それとも外注か?

ある工場(A工場)の経理部長から「間接費の配賦について相談したいのですが」との連絡があった。

部長
「ある製品の一部を外注していまして、その外注製品に工場の間接費を負担させたいのですが、何か問題ありますでしょうか?

あまり聞かない相談だったので、背景を聞くことにした。

ぶっちー
「なぜそのようなことを考えたのですか?」
部長
「内製するか外注するかでコストを比較したら、外注コストがかなり安いことが分かりまして、このままだと本社から、内製をやめて外注に移行していけという意見が出て来そうなんです。」
ぶっちー
「確かにそうでしょうね。」
部長
「それでは困るんです。工場の稼働が落ちて、工場の存続に関する問題が湧き上がってしまうかもしれません。閉鎖された他の工場みたいになりたくないんです。」

工場経理部長の立場ならそう考えるのは理解できるなあと思いながら、次のように回答した。

ぶっちー
「工場の経理部長という立場で考えればお気持ちはわかります。でも社長の立場でもう少し広い視野で考えたらどうすべきでしょうか?
厳しい言い方かもしれませんが、A工場はA製品を作るという意味では既に役目が終わったのかもしれません。今までの技術と経験を活かして別の製品(B製品)を新たに作るということに挑戦すべき時期かもしれません。工場の間接費を配賦して、見かけ上A製品を内製し続けるのが良いように取り繕っても、結局は競合他社との価格競争に負けるだけではありませんか?そうなってからB製品を作り出しても手遅れかもしれませんよ。 この判断は工場長と本社の経営陣がすべきことだと思いますが、経理部長としては彼らが実態を正しく表した数字に基づいて意思決定できるようにすることだと思いますよ。」
部長
「確かにおっしゃる通りかもしれません…。」

工場経理部長の苦しい立場が感じ取れる返事だった。

その後、経理部長から、「本社に実態を連絡したらもっと早く言えと怒られましたが、次の打つ手について技術者含め話し合うきっかけになり、逆に工場が活気づいてきました」といううれしい報告があった。

経理がいろいろな部署に忖度しだすと、経営陣に正しい数字が伝わらなくなり、経営意思決定を誤らせるリスクが高まります。経理のモラルは財務会計だけでなく管理会計においても大事ですね。

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