ペーパーレス対応に必要な4つの視点

「ペーパーレス化」と「電子帳簿保存法対応」という言葉を聞きますが、両者は異なる概念であり、「ペーパーレス化」は「電子帳簿保存法」を含む、より大きな概念であると考えています。

図に会社関係者を記載しています。まず、会社は取引先と取引を行います。また、会計・所得といった観点から関係者を考えると、監査法人が財務諸表監査を行い、国税当局が税務調査を行います。つまり、会社の金軸における活動を考えると、自社そのもの、取引先との関係、監査法人との関係、国税当局との関係の4面を考える必要があります。

ペーパーレス化において、自社内では効率的なペーパーレス活動を行う必要があり(ペーパーレス化業務運用方法の確立という視点)、また、取引先との関係は民法・民事訴訟法が規制しているので、そういった方面への影響を考慮する必要があります(民事訴訟法対応の視点)。 財務諸表監査におけるペーパーレス化のための監査法人との調整を行い(財務諸表監査対応の視点)、国税関係帳簿書類のペーパーレス化のために国税当局との調整を行う、つまり電子帳簿保存法への準拠(電子帳簿保存法対応の視点)が必要になってきます。

電子帳簿保存法には様々な要件があるので、当該法律への対応は相当程度大きなウェートを占めますが、他の3つの視点も考慮に入れないと、会社業務を革新するペーパーレス化は実現できないと考えています。
是非、この4つの視点から、ペーパーレス化を検討して頂きたいと考えています。

ペーパーレス対応に必要な4つの視点