あなたの会社のシニアは、いきいきと働けていますか?

就業者全体に占める65歳以上の割合は約14%に達し、シニア世代は今や職場に欠かせない存在となっています。9月15日の老人の日、高齢者の推計人口が発表されました。65歳以上人口は前年から2万人増え3,624万人となり過去最多を記録しました。総人口に占める割合も0.2ポイント上昇して29.6%で過去最高となっています。少子高齢化の進行と慢性的な人財不足を背景に、70歳までの就業機会の確保が企業に求められるなか、シニア活用は日本企業にとって避けることのできない経営課題となっています。

そんななか、ある半導体メーカーの取り組みに目が留まりました。65歳で嘱託雇用が満了した元社員を対象に、希望する曜日や時間帯を社内システムに登録し、「週1回、数時間」から「繁忙期はフルタイム」まで、本人の意向に応じた柔軟な雇用をオープンに実現する制度です。

最近のある調査では、40代~50代の3割超が65歳以降も就労を希望し、そのうち約8割が正社員として働くことを望んでいることが明らかになりました。さらに約7割が「慣れ親しんだ仕事・職場で働き続けたい」と回答しています。シニア世代は単なる「つなぎ」の戦力としてではなく、知識や経験を活かして主体的に貢献したいという意欲を持っていることがわかります。

こうした状況を踏まえると、シニア活用の仕組みを整備するうえでは、以下の3つのポイントが重要です。

  1. 活力を引き出す仕組み
    会社がシニア世代に期待する役割を明確にし、その活力を最大化できる環境を整えることが第一歩です。本人が高いモチベーションを持ち、自律的に働き続けられる制度設計が求められます。また、シニア社員本人だけでなく、マネジメントする側や、将来シニアとなる中堅・若手世代も、誰もがその仕組みや運用状況を把握できるようにすることが重要です。制度の「見える化」は、組織全体の信頼感と納得感を高め、多世代がともに働く職場の一体感を生み出します。さらに、シニアの役割を明確化し、その仕組みを整備・公開することは、シニア社員をマネジメントする社員や将来シニア社員となる中堅・若手社員のモチベーションにも大きく影響します。
  2. 説明性・納得性のある仕組み
    定年前の人事制度との一貫性・連続性を持ったポリシーに基づき、本人が納得できる処遇と役割を設定することが重要です。同一労働同一賃金への対応や、制度移行におけるソフトランディングを可能とする経過措置も、現場の納得感を高めます。
  3. バランスの取れた公正な仕組み
    冒頭の事例のように、本人が希望する働き方を明示し、役割や貢献に応じた処遇と結び付ける仕組みが公正感を生みます。定年前の正社員、定年延長後の正社員、定年後の再雇用者の間で公平感を確保し、それぞれの貢献が正当に評価される制度設計こそが、シニア活用を持続可能なものにします。

「Utilize=活力を引き出す」「Reasonable=説明性・納得性」「Fair=公正」。私たちBBSは、これらを柱とする「SURF」のコンセプトのもと、シニア社員が活力を持って働き続けられる人事制度の再構築を支援しています。
「自社のシニア活用の仕組みは、本当に機能しているか」———この機会に、改めて点検してみてはいかがでしょうか。