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日本経済新聞(2026年9月4日)が報じた(株)パーソル総合研究所の「テレワークに関する調査(2026)」によると、勤務先から「原則出社」の指示を受けている人は24.6%となり、2年連続で増加しました。一方で、テレワーク実施率は2年連続で低下し、2025年の22.5%から2026年には21.4%となりました。複数の省庁や産業界などで構成されるテレワーク月間実行委員会も、2026年度から「テレワーク月間」を取りやめました。出社回帰は大きな流れとなっています。
これに対して、同じ調査では、テレワークを「続けたい」という回答が81.6%に上りました。出社を求める企業と、テレワークの継続を望む働き手との間には、ずれがあります。とくに従業員100人未満の企業では実施率が13.2%にとどまり、実施しない理由の最多は「制度が整備されていない」(38.0%)でした。中小企業では、働き方の制度設計そのものが課題となっています。
出社回帰に踏み切った企業の理由は一様ではありません。意思決定の迅速化や若手の育成など、明確な目的に基づいて出社を求める企業もあります。一方で、管理職が「部下の仕事ぶりが見えず、評価しにくい」という不安が残っており、それが出社を求める理由になっているケースもあるでしょう。
しかし、評価のしにくさは、必ずしも働く場所だけの問題ではありません。社員に期待する役割と成果が定義されていない、もしくは定義されていても評価基準などが正しく運用されていないために、「仕事をしている姿が見えるかどうか」が仕事ぶりを判断する大きな基準になっているのではないでしょうか。
働き方の設計とは、出社か在宅かを一律に決めることではありません。企業規模を問わず、次の3点をお勧めします。
後輩の指導、顧客対応、チームでの企画など、対面でこそ価値が出る業務を洗い出し、出社する理由を職種や業務ごとに明確にします。出社を求める理由を明確に説明できれば、社員の納得も得やすくなります。
社員が、役割に基づき期初に設定した目標をどこまで達成し、どんな成果を上げたかを評価します。評価制度が未整備ならば、職種ごとの役割と期待する成果を1枚にまとめることから始めます。基準が明確になれば、働く場所を問わず、評価への納得感も高まります。
例えば「週2日の出社日は、午前を1on1と若手の指導、午後をチームの企画会議に充てる」といった使い方を職場ごとに決めます。出社を管理のための時間から、組織のつながりを強める時間に変えれば、対面の価値をより発揮できます。
出社か在宅かは、手段にすぎません。本当に問われているのは、社員に何を期待し、何で報いるかです。場所ではなく役割と成果で社員に報いる会社は、出社でもテレワークでも組織を機能させ、人財に選ばれ続けます。
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