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今年も最低賃金をめぐる議論が本格化する時期となりました。6月末には政府から最低賃金に関する方針が示され、今後は中央最低賃金審議会での議論を経て、各都道府県の最低賃金額が決定されていきます。
近年、最低賃金は大幅な引き上げが続いています。とくにこの5年間は、物価上昇への対応や労働力不足への対策などを背景に、従来と比較して高い水準での改定が行われてきました。かつては、毎年数円~10数円程度の引き上げが一般的でした。しかし近年は、数10円単位での改定が続いており、多くの企業にとって人件費への影響が無視できないほどの金額となっています。最低賃金はもはや「毎年少し上がるもの」ではなく、「経営に影響を及ぼす重要な変数」となったといえるでしょう。
では、今年はどうなるのでしょうか。
現時点で最終的な改定額は決まっていませんが、昨年ほどの大幅な引き上げではないとしても、一定程度の引き上げが続く可能性は高いと考えられます。企業としては、正式決定を待ってから慌てて対応するのではなく、今のうちから準備を進めておくことが重要です。
まず確認したいのは、昨年並みの引き上げが行われた場合に、最低賃金を下回る従業員が発生しないかという点です。パート・アルバイトだけでなく、地域や勤務形態によっては想定外の対象者が出てくる場合もあります。現時点でシミュレーションを実施しておくことで、後からの対応負荷を軽減できます。
次に、自社としてどの程度の賃金上昇まで対応可能なのかを把握しておくことも大切です。人件費への影響額を試算しておくことで、予算計画や採用計画への影響を事前に検討できます。
さらに、実際に最低賃金の影響を受ける従業員がいる場合には、賃金改定額の試算も進めておきたいところです。その際に注意したいのが、対象者だけを個別に引き上げる対症療法的な対応です。
最低賃金改定が続くなかで、その都度対象者だけの賃金を修正していると、賃金体系の整合性が失われるケースがあります。職務や役割の違いが賃金に反映されなくなり、従業員の納得感やモチベーションに影響することもあります。そのため、最低賃金への対応と併せて、賃金テーブル全体の見直しを検討することが重要です。
毎年の改定に場当たり的に対応している、あるいは過去の改定の積み重ねによって賃金制度が複雑になり、管理が難しくなっている――。そのようなお悩みをお持ちの企業も少なくないと感じます。
最低賃金の引き上げは今後も継続していく可能性があります。この機会に、自社の賃金制度や人事制度を見直し、持続的に運用できる仕組みづくりを検討してみてはいかがでしょうか。BBSでは、最低賃金改定への対応支援から賃金制度・人事制度の見直しまでサポートしています。お困りの際はぜひお気軽にご相談ください。
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